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狛江をつなぐよろず屋さん!~地元を愛し、ラジオでも防災に貢献する「大和屋」の奮闘

  • 執筆者の写真: 狛江駅前親栄会 運営事務局
    狛江駅前親栄会 運営事務局
  • 4月9日
  • 読了時間: 4分

狛江駅前で60年以上の歴史を持つ「有限会社大和屋」。時代の変化とともに酒販店としての形を変えながらも、「大和屋」の看板を守り続けています。


狛江駅前で60年以上の歴史を持つ「有限会社大和屋」。時代の変化とともに酒販店としての形を変えながらも、「大和屋」の看板を守り続けています。そして今、地域防災の要としてのラジオ局「コマラジ」の運営という新たな挑戦で、狛江の街と人々をつないでいる、狛江駅前親栄会会長も務める名古屋さんへお話を伺いました。




戦後の配給所として地域を支えた時代から、地域のニーズに応えてきた大和屋


店舗販売はなくなりましたが、酒類の配達業務を中心に事業を続けています。「今は主に飲食店への配達をメインにしているという狛江市のよろずや「大和屋」


「先祖の代から大和屋は続いてきました。たとえ時代の流れで酒屋でなくなっても大和屋を自分の代までは続けていく」と語る名古屋さん。


戦後の配給所として地域を支えた時代から、井戸水を使って豆腐を冷やして販売するなど、常に地域のニーズに応えてきました。


現在は4代目となる名古屋さんの代で、店舗販売はなくなりましたが、酒類の配達業務を中心に事業を続けています。「今は主に飲食店への配達をメインにしています。個人宅は知っているところだけ配達しています」




災害時に情報面で孤立していた狛江。消防団の活動で地域情報の重要性を感じて「コマラジ」を創設



狛江駅前で60年以上の歴史を持つ「有限会社大和屋」。時代の変化とともに酒販店としての形を変えながらも、「大和屋」の看板を守り続けています。そして今、地域防災の要としてのラジオ局「こまらじ」の運営という新たな挑戦で、狛江の街と人々をつないでいる、狛江駅前親栄会会長も務める名古屋さん


大和屋さんのもう一つの顔が、コミュニティFM局「コマラジ」の運営です。「コマラジ」は周波数FM85.7MHzで放送されており、名古屋さんが仲間と共に5年半前に立ち上げました。


「地域の防災ラジオ局という目的を掲げて局ができました」と語る名古屋さん。


2児の父としても地域の防災に興味を持ち、消防団に参加。その活動を通じて感じた、災害時の地域情報の重要性がきっかけだったと言います。


「災害時には狛江が情報で孤立する期間があるんです。停電してしまうと基地局も停電して携帯も通じなくなったりする状況になる。そういった時に情報をどうやって届けるかというと、携帯がない、テレビが映らない時にできるのはラジオ放送なんです」


周辺地域のFM局はありますが、狛江市の細かい情報まで伝えてくれるわけではなかったそうで、NHKなどの大きな局は大きな情報は伝えるけど、狛江の情報は伝えない。結局、狛江市内の情報を誰が伝えてくれるのかという課題を感じていたという名古屋さん。


「狛江は孤立するんです」


そこから、独自に狛江市内の情報を伝えられるメディアを持っていないと、困る人たちが出てくるという想いから、「コマラジ」を立ち上げたそうです。



「コマラジ」の活動の根底にある、地域の商店街を元気にしたいという想い



狛江駅前商店街の仲間でも集まって、今後の活動について膝を突き合わせて話し合う時間も大切にしています。
狛江駅前親栄会の仲間でも集まって、今後の活動について膝を突き合わせて話し合う時間も大切にしています。



ラジオ局設立のもう一つの理由は、地元商店街の活性化への思いです。「酒屋をやっているし、商店街もやっているので、地域の商店さんのことを考えています。インスタなどもまだできないお店もあるし、大手に進出されて日の目を見ないでそのままというところもある」


そんな地元の店舗をもっと知ってもらいたいという思いが、名古屋さんの「こまらじ」の活動の根底にはあります。


「狛江にはこんないいお店があります、こんな人柄のお店ですよということをもっと知ってもらって、狛江に住んでる人たちがそちらに足を向けてもらったり、気持ちを向けてもらったりできればいいなと思っています」


狛江駅前親栄会の会長も務める名古屋さんは、町ですれ違ういろいろな人との会話も大切にし、狛江の町おこしに奮闘しています。



推しの番組は「絵手紙発祥の地、狛江」ならではの番組も。



「コマラジ」では、名古屋さん自身もディレクターとして火曜日の番組を担当。24時間365日、放送を維持するために、自分たちのオリジナル番組がない時間帯は「ミュージックバード」という衛星放送の番組を流しています。


「パーソナリティさんの思い描いた番組を放送できればいいなと思っています。そのために私が第一リスナーとして考えて、もっと楽しくなるような、もっと聞きやすくなるような、もっとこういう情報が欲しいなというのを思ったものをパーソナリティさんと情報共有して、いい番組作りをしていくというのがディレクション」と名古屋さんは語ります。


もともとは全くの素人だったというミキシング技術も、ラジオ局を始めてから覚えたそうです。


番組編成も考えるという名古屋さん。

人気は、絵手紙発祥の地・狛江ならではの、「絵手紙サロンという番組」だそう。


「絵手紙の良さは、絵が下手でもよいところです。ひと言を添えて、はがきで送る。

そのやりとりのコミュニケーションがとても心温まる。デジタルが発展した現代こそ、大切なコミュニケーションツールだと感じています。」




よろず屋として地域に寄り添っていきたい



この日の昼食は、家族でもよく訪れる狛江駅前の喫茶店ポエムさんにて、絶品のスープをいただきました。
家族でもよく訪れる狛江駅前の喫茶店ポエムさんにて、絶品のスープに舌鼓をうつ名古屋さん


酒類や油やお茶などの日用品も含む販売に、ラジオ番組の製作。


様々な形で地域に貢献し続ける名古屋さんの姿からは、狛江の街への深い愛情が伝わってきます。


「先祖の代から続く大和屋を自分の代までは続けていく」という強い意志と、「地域の防災」「地元の商店街の活性化」という未来への想いが融合した、現代の「よろず屋」としての在り方を模索し続けています。


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